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上映会まであと1週間!
- Aiko Nagai
- 2017年12月9日
- 読了時間: 1分
“Pusong Bato”で描かれる70年代ファッションにも注目!自らが映画の中の70年代から飛び出て来たようなキュートなマルティカ監督。来年のシネマラヤ2018では長編デビューもきまっています。
Pusong bato の中で若き頃のヒロイン・シンタの生きる時代としてえがかれる70年代は、悪名高いマルコス時代の真っ最中です。東洋の真珠とうたわれた美貌のファーストレディー・イメルダ・マルコス夫人は、マラカニアン宮殿で贅沢の限りを尽くしていました。亡命後にマラカニアン宮殿(フィリピンの大統領官邸)にはるイメルダの1060足の靴、15着のミンク・コート、508着のガウン、888個のハンドバッグが残されていたといわれています。
任期が進むにつれ、強硬政治を推し進めて行ったマルコスは、とうとう戒厳令(マーシャルロー)を宣言し、独裁政治が始まりました。
しかし、贅の限りを尽くしたイメルダにもCCP(フィリピン文化センター)の建設や、バレエ、オペラ、映画などの文化を促進させたというプラスの面もあるのです。現在の映画第3黄金期、イメルダが促進した映画・文化活動の影響があることは間違いありません。その第3黄金期のなかで活動する若き映画監督たちが、マルコスとドゥテルテ現大統領を重ね合わせ、反発しているのはとても皮肉だと感じられます。
